2019年8月7日水曜日

原爆投下と韓国

6日から開催されている原水爆禁止世界大会には、今年は、韓国の市民団体も参加しているという。

韓国の人たちにとって、ヒロシマは、日本とは違う意味合いを持つという。当時、朝鮮は日本の植民地で、それまでさんざん迫害され、徴用工にされたり、慰安婦にされたりしてきたから、原爆の投下は、植民地の苦しみからの解放という喜びにつながっただろう。中には、「ざまーみろ」と思った人もたくさんいたのではないか。そうした歴史背景を思うとき、今回、彼らが広島に来て、日本と一緒に核廃絶を世界に訴えることは、相当高い志がないとできない。彼ら韓国の市民運動家は、日本に対する、恨みつらみも、乗り越え、過去を反省しない安倍政権に対する怒りも乗り越えて、世界から、朝鮮半島から、核をなくすために、やってきた。

私たちが、反核を世界に訴える時、私たちは被害者ではあるが、同時に周辺アジアの国々にたいして、加害者であった過去をわすれてはならない。それをなかったことにしようとする一部の勢力を許してはいけない。
(当時の内務省資料によると、原爆投下時、朝鮮人は10万人が被爆、うち5万人が即死であるという。)(8月10日追加しました)

2019年8月6日火曜日

銃乱射事件と銃規制

アメリカで、銃の乱射事件が後を絶たない。悲惨な犠牲者を思うと、不謹慎かもしれないが、乱射の場面で、たまたま銃を携行する銃の名手が居合わせて、犯人をやっつけたりすることがないのだろうか。もし、そんなことが起きれば、ダイハードのブルースウィリスだとばかりに、賞賛されヒーローになるだろう。

もともと、銃規制反対の理由の一つは、自分の身の護身だし、こうした場面に出くわしたいものだと、ヒーローになるチャンスをうかがっている、自称ブルースウィリスは沢山いるのではないか。しかし、そんなことは、起きてほしくない。何故なら、そのようなことが起きたら、ますます銃規制反対を正当化してしまうからだ。

2019年8月5日月曜日

金正恩独裁体制

北朝鮮の金正恩体制の崩壊を望んでいる人は、多いのではないか。なぜなら、それは、独裁体制の終焉を意味するし、もっとましな政権ができて、国民も幸せになるし、日本など周辺諸国とも、もっと平和な関係ができるだろうと考えるからだ。しかし、そう単純ではないだろう。

仮に、金体制が崩壊したとして、新たな国家体制を構想する場合、次の二者択一をせまられるだろう。
1.中国との軍事条約を維持して、韓国とは合流しない親中国の独自路線を続ける。
2.中国との軍事条約を廃棄して、アメリカと軍事条約を結んでいる韓国と一緒になる。

国論がどちらかにまとまればいいが、そうでない場合、深刻な対立になりうる。すると、中国もアメリカも、陰で色々、「援助」をして、自国に有利な展開を画策するだろう。すると、内戦勃発の素地ができる。北朝鮮の人たちは、徴兵や戦争の経験のあるつわものぞろいである。武器が入手できれば、いつでも武装闘争をする能力がある。それは、最悪のシナリオだ。

独裁体制は、個人の資質によるものではないだろう。状況が独裁をつくるのだから、状況が変わらなければ、個人の首を挿げ替えるだけでは、問題の解決にはならない。

2019年8月4日日曜日

NHKのネット配信

先の国会で、5月、NHKのインターネット同時配信を可能にする、改正放送法が成立したという。スマホやPCで、NHKが見れるようになる。もう一部始まっているようだ。

若者のテレビ離れが進み、テレビ人口も高齢化するなか、NHKが生き残るために、当然の流れだろう。勿論民法も参入を狙っているだろう。一方、参入される側のネット事業者も、逆に放送参入を狙うだろう。

こうした傾向は、通信と放送の融合といわれる。要するに、ネットというメディアとテレビというメディアの境界がなくなろうとしている。むかし、ライブドアの堀江貴文氏が試みたが今思うに、ちょっと早すぎたのだろう。

しかし、一つ大きい問題がある。放送には、放送法があり、その第4条で、「政治的公平性」等の規制があるが、ネットには、そうした規制はない。だからネットは比較的自由である。それはいい点もあるが、偽情報が拡散しやすいなどの危険もある。

安部氏の側から見ると、テレビは、モリカケ問題など、さんざんお茶の間の話題となり、苦い思いを持っている。一方、ネットは、感情的意見が拡散しやすく、安部氏のとって、強い味方的集団もたくさんいる。トランプが、CNN等テレビを毛嫌いして、ツイッター等SNSを愛用するのと同じ状況が、安部氏の日本でも生まれつつある。

だから、安部氏は、通信と放送の融合の時をチャンスとばかりに、放送法4条の廃止を狙っているという。「政治的公平性」は、報道の自由を抑圧する手段でもあるが、一方、ネット的偽情報による右傾化の歯止めでもある。報道はどうあるべきか、が問われている。
告知 ホームページ⇒生物と情報 を開設しました。理系的話題ではなく、人間とは何かという根源的問題を考えるブログも書くつもりです。

2019年8月3日土曜日

中国スタンダード

米中貿易戦争が、世界の耳目を集めている。この戦争、貿易にとどまらないで、底流にはこれからの世界の覇者の地位を争う、覇権争いがあるという人も多い。

どっちが勝つかは、別として、確かなことがある。それは、中国が、アメリカと互角に戦うだけの国力を持っていることが、世界にわかったということだ。これだけでも、中国にとっては、大きい収穫だろう。カリカリしているアメリカに対して、終始冷静で、国際協調の姿勢を見せているのはむしろ中国だ。ここには、中国の自信と余裕が感じられる。

中国は、民主主義でなく、強権的だから、世界標準にはなれない、世界の指導国にはなれない、と思う人が多い。しかし、民主主義よりパンの方が大切な国は、沢山ある。むしろその方が多い。民主主義と騒ぐのは、欧米など、世界の「先進国という少数派」である。

アメリカを中心とする欧米時代から、中国を中心とするアジア、アフリカ、ラテンアメリカ時代がくるのだろうか。

告知 ホームページ 生物と情報 を開設しました。ここでも、ブログを書く予定です。

2019年8月2日金曜日

Facebook の仮想通貨

貨幣の発行権は、強大な国家権力の証だ。なにしろ、人が汗水流して労働する価値を、紙切れ1枚で、「印刷」できるのである。だから、国家ごとに、別々の貨幣をもつのも当たり前だ。EUは、腹をすえて経済統合しようとしたから、ユーロという人工貨幣を作った。単一市場は、単一貨幣であることが必須だろう。

世界は、グローバル化により、単一市場になりつつある。しかし、単一貨幣がない。仕方がないから、アメリカドルで間に合わせている。しかし、その結果、世界は、ドルに振り回され、アメリカは、特権的ステータスを得て、経済的に有利な立場となるから、色々得をする。ドルが世界貨幣であることは、歴史的成り行きの産物で、合理的根拠はない。だから、みんな内心不満を持っている。

そんな中、フェイスブックの会長が、仮想通貨「リブラ」を、2020年前半に運用開始する、とぶち上げた。今までも、仮想通貨はたくさんあるが、27億人の利用者を持つFBが、仮想通貨を始めるとなると、そのインパクトは大きい。世界中が慌てた。アメリカのFRB(連邦準備理事会=日銀みたいなもの)の議長は、さっそく「深刻な懸念」を表明した。それは、個人情報の保護、マネーロンダリング、消費者保護、金融の安定などが危うくなるというもので、それはもっともな懸念だろう。

しかし、世界貨幣としてのアメリカドルの特権的地位を廃止し、デジタルマネーを世界貨幣とすることは、技術的にも可能だろうし、公平の原則から、大変魅力的である。(勿論、一企業の独占であってはならないが。)それだけに、アメリカの抵抗も大きいだろうが。




2019年8月1日木曜日

ASEAN に見習え

東南アジアASEAN地域は、シンガポール、ベトナム、インドネシア等、順調に経済発展しつつある。その基礎には、この地域の平和の維持がある。利害関係が入り組み、大国の介入のおそれがつねにあり、歴史的に争いなど負の遺産もある。こうした障害を乗り越えてお互いの、信頼に基づいた友好協力の関係を、長い間の努力で、築いてきた。

今でも、主に、中国による紛争のタネが絶えない。例えば、ベトナムが、自国の排他的経済水域(EEZ)で、資源調査をしていたところ、中国の武装船がきて、監視や妨害をしたという。中国は、南シナ海全域を、自国の領域だとする「9段線」の主張をしているが、この考えは、2016年7月に、国連の仲裁裁判所で、違法であるとされている。
フィリッピンでも、自国のEEZ内で操業していた漁船が、中国の船舶に衝突され沈没したという、しかも、乗組員は救助されず放置されたという。

こうした中でも、彼らは、粘り強く、対話路線を捨てない。それしか、解決法がないことを知っている。そうした彼等の言葉は、説得性を持ち、味わい深いものがある。

6月のASEAN会議での、ベトナム国防相の言葉。「相手を屈服させたり、封じ込めたりする目的を持つ競争は、緊張と対立、更には紛争と戦争まで行き着く」
フィリッピン国防相の言葉「対立ではなく、対話を選択し、・・・協力と信頼醸成を重視してきた」
シンガポールのマハティール首相 米中の2大陣営に分断される危うい世界を避け、「大国間の対立に翻弄されずに地域の秩序をつくる」べきである。