我々人間は、細菌類を、単細胞生物とか、下等生物等と呼び、自分たちは高等生物だとか、霊長類と呼びます。つまり細菌は、生物の「序列」の最底辺です。しかし、そんな細菌ですら、ウィルスに比べれば、ずっとずっと身分の高いエリートです。なにしろ、ウィルスは生物の仲間にすら認定されません。一方、細菌は、例えば腸内細菌みたいに、人間と長い間共生している程で、ウィルスに比べれば、序列はずっと上です。
そんな「下等」な、半生物のウィルスが、人類を相手に、互角に勝負している。人類が最先端の科学を駆使しても、なかなか勝てない。あっという間に、世界に広がるその逞しさは、自然が持つすごさの一端が現れているのではないか。
太古の昔、物質から最初の生命が生まれた時代が確かにありました。その長い苦難と試行錯誤の時代、このウィルスのような逞しさが求められたのではないでしょうか。今でこそ、毛嫌いされるだけのウィルスですが、いつか、見直される日が来ないとも限らない。
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