2020年1月20日月曜日

敗戦という不連続点

私は、正しい時代区分ができないと、敗戦という不連続の意味が解明できないとして、敗戦前を欽定憲法時代、敗戦後を民主憲法時代としました。ようやく敗戦という不連続を論ずる準備ができました。

まず、もう一つの不連続、近代化革命(明治維新)について述べます。まず、この革命が西欧の市民革命と根本的に違う点があります。西欧の市民革命は内発的であったから、例え不連続であっても、その不連続は、過去によって説明できる不連続です。しかし、日本の近代化革命の場合、同じ不連続でも、内発的であると同時に外発的でもありますから、過去によってだけでは十分には説明できません。では何によって説明できるでしょう。それは世界情勢によってです。当時の世界は帝国主義の時代といえますが、列強の市場開放の要求という外圧が、日本に近代化革命の強力な後押しをした結果、明治維新という不連続が生まれました。

日本は、その緊迫した情勢に見事に対応して、近代化を成し遂げ、それはアジアの模範といわれました。しかし、欽定憲法時代という近代化は、外圧の助けによるものですから、所詮沢山の弱点をもっており、徐々に弱点が頭をもたげてきました。欽定憲法時代とは、こうして明治憲法という立憲体制からスタートし、一定の発展をしたものの、やがて挫折と崩壊に至る歴史と総括できると思います。(続く)

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