ペシャワール会を拠点に、アフガニスタンで、医療活動や灌漑設備の作業を指導して、多大な功績をあげ、現地の人たちに深く敬愛された医師中村哲さんが、銃撃で亡くなられました。メディアも、この訃報とともに、中村さんの功績を振り返ったり、識者が、追悼の気持ちを述べたりしました。しかし、私は、報道に接しながら、違和感をぬぐえませんでした。
危険な場所で、日本人も少ない中で、お金だって十分ない中で、73歳にもなって、まだ第一線で活動していました。こんなに日本中が悲しむのなら、どうして、今も彼は、第一線で活動せざるを得なかったのでしょう。それは、とても危険で、普通の市民が簡単に参加できるものではなかったでしょう。これほど、必要とされていることなら、本当は、国家が、専門の部隊を、送るなりして、中村さんらを援助すればよかったと思います。
だから、僕は嘆く前に、メディアは、本当は、政府がやるべきことを中村さんがやってきた、という重大な問題を、提起してほしかったのです。中村さんの遺体が飛行機に乗るとき、現地のガニ首相が、棺を担いでいました。日本の航空に出迎えた中に政府代表はいませんでした。安保法制により、アメリカと一緒に、世界の紛争を武力で解決する路線の、安部政権にとって、武器に頼ることなく、平和を目指すペシャワール会は、煙たい存在でしかなかったのでしょう。
前の天皇夫妻は、中村さんを皇居に招いたり最大のねぎらいの気持ちを表していたようで、天皇在位20周年記念式典にも招待されているようです。そうした関係もあるのでしょう、雅子妃は、先日、誕生日の言葉を述べられたとき、わざわざ中村さんの死に言及してました。こういう人は桜を見る会には決して招待されないのでしょう。
追伸12.29 japan teimes によると、中村さんの到着時、外務大臣が出迎えたそうです。テレビのニュースでは、そんなこと言ってなかったと思います。
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