2019年11月10日日曜日

政府の芸術への干渉

芸術展示の、後援を取り消すという手段で、芸術に政治が干渉するという、事件が、愛知トリエンナーレ展、川崎のしんゆり映画祭と続きましたが、類似のパターンが、また繰り返されました。今度は、オーストリアで。

日本とオーストリアの国交樹立150年を記念する芸術展は9月からウィーンで開かれていているそうです。しかし、ここでは、安倍総理大臣にふんした人物が歴史問題などをめぐる演説を行う動画や原発事故をテーマにした作品、昭和天皇とマッカーサーが並ぶ写真に似せた作品などが展示され、外務省は先月30日になって記念事業としての公認を取り消しましたといいます。


庶民が、日々の生活の中で、経験する怒りや、やるせなさを、又は、政治に対する怒りを、くみ上げて、芸術的昇華を通じて、笑いや、作品にする、これは、芸術の、本来的姿であり、その作品がいいかどうかは、芸術として、見る人が評価するでしょう。それすら許さず、いちいち目くじらを立てて、作品を展示することすら妨害する、これでは、江戸時代と同じです。

批判風刺にさらされる自分の姿の醜悪さに耐えられず、権力をもって、応えようとしていますが、そこはこらえて、そこから国民の声を読み取ろうとする、それが権力を持つ者の、あるべき態度ではないでしょうか。

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