2019年11月20日水曜日

文系と理系2

テレビのニュースなどで、ニュースキャスターは、科学ニュースだと、例えば、ダークマターの話などが話題になると、「むずかしい話ですよね」といい、自分にもよくわからないことを公言して、相手もそうであると決めつけ、かなりはしょった手抜きの説明しかしません。その時、キャスターは、赤ちゃんに語るように、赤ちゃん言葉で、視聴者に語っているのと同じです。

英語版のヤフーニュースや、英字新聞などの科学記事を見ると、そうではありません。頻繁に最先端の科学ニュースが登場しますが、そして、高度な内容を、原理から分かるように、一生懸命説明しています。

この違いはどこからくるのでしょう。文系的教養を知らないと、時に恥ずかしいと思います。例えば、若い女性タレントでも、勝海州が、江戸時代か平安時代か、判別できなければ、ちょっと恥ずかしいでしょう。しかし、原子と分子の違いを知らなくとも、恥ずかしいと思わないのではないでしょうか。しかし、基本知識としての重要性は、後者であることは、明らかです。

私は、人生に意味のある大切な知識は、基本的に面白いし、又本当は難しくない、と信じております。そして、理系の知識は、面白いし、難しくありません。しかし、「難しい理系」という「食わず嫌い」はなかなか消えません。

「難しい理系」に対する恐れは、文系と理系という線を引くことで、解消できます。理系の基本知識がなくても、「私は文系だから」といえば、通用するからです。これが日本です。こうして「私は文系」という逃げ場所は、消えることがありません。これでは、いつまでたっても、科学は万人のものにならず、「変人」のものであり続けるでしょう。

追伸)要するに日本社会全体が、科学を、お客さん扱い、よそ者扱いすることで、自分たちの文化の一部として受け入れようとしていない、といったらちょっと言いすぎでしょうか。

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