2019年11月12日火曜日

南北戦争と明治維新

アメリカから黒船が来て、強制的に開国をせまり、そのあと、日本中、市民革命みたいな大変な状態になり、結局明治政府が生まれました。

しかし、この当時開国をせまった当のアメリカも、南北戦争の時代だったのです。うかつな私は、このことを、最近「南北戦争の時代」(岩波新書)という本で、気づかされました。南北戦争は、1861~ 1865で、明治維新は1868 年、ペリーが来たのは、1853年、 1854年です。

つまりこういうことです。アメリカはイギリスから独立したものの、国としてのまとまりは弱く、奴隷制度に固執する南部諸州は、リンカーン大統領のアメリカ合衆国に反旗を翻し、アメリカ連合国を宣言し、ジェファーソンを大統領に選びました。南北戦争は、アメリカの悲惨な内戦です。日本も、戊辰戦争をいう内戦を経て、近代化しましたが、アメリカも内戦を経て、本当の意味での、近代国家になりました。

そうしてみると、アメリカが、身近に見えてきます。明治維新前、日本では、さむらいが刀を振り回していたころ、アメリカでも、内戦前、ガンマンは拳銃を腰にぶら下げて闊歩し、OK牧場の決闘などをやっていたわけでです。ただ、違うのは、アメリカの内戦では、リンカーン側、つまり進歩派が勝ったのにたいして、日本の明治維新では、それを後押しした、民衆や自由民権派は、敗北し、薩長などの保守派が勝利して、保守派の国家として明治政府となったことです。

それから、150年、アメリカでは、まだ黒人差別は残っています。そして、日本でも、安倍政権のような、明治政府を賛美する保守派が、残っています。どちらも、昔の内戦の名残が、しぶとく尾を引いているという点では、似ているのかもしれません。

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