人工知能が自律的に兵士となり人を襲うというAI兵器は、従来の兵器とは、質的に異なる恐怖を感じます。その恐怖の本質は、自在に空間を移動でき、容赦なく攻撃する、物理的能力というより、その際、殺すこと以外何も考えない、擬人化された冷酷なAIの「意思」が、こわいのではないでしょうか。ハリウッド映画の格好の材料です。イーグルアイ、イリジウム、オブリビオンとか、限りなくあります。しかし、本当に残虐なのは、その擬人化された意思の背後に潜む、「人間の意思」とみるべきではないでしょうか。
今回、このAI兵器に関する初の国際的指針が合意されたといいます。
・攻撃判断の責任を人間や政府が負う。
・兵器使用時に、国際人道法を順守する。
米ロなどの反対の中での、苦労の末の合意なのでしょうが、AI兵器の全面禁止を求めるNGOからは、強制力もないし、まだまだ不十分であるとの批判もあり、今後2年間さらなる議論により具体化をすすめるということですから、今回は第一歩というところなのでしょう。
人間がマシーンに追われ、殺される、そこまで「人間」が貶められることを、私たちは決して許してはならないと思います。
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