2019年8月22日木曜日

香港の行方

香港が騒がしい。2014年の雨傘運動以来ずっと、規制を強める中国本国と、民主主義を守ろうとする香港との間には、不穏な空気があったのではないでしょうか。色々理由はあるのでしょうが、私は、中国の側に余裕がなくなっているような気がします。

中国の強権的な政治は、農村の極貧状態がある限り、正当化されるし、事実「国内問題だから外国は干渉するな」として、正当化してきました。しかし、高成長のおかげで、農村の極貧状態は、徐々に解消されつつあるのではないか。すると、もはや、民主主義をないがしろにした強権政治を正当化するものはありません。もともと、市場経済は本来、自由や平等の上に成り立つものです。マルクスですらも、市場経済を「人権の花園」と呼んでおります(もちろんここにはマルクスの皮肉がありますが)

こうした、中国の市場経済の発展が、国内の民主化要求を強め、その結果抑圧を強めざるを得ない、それが、今の中国ではないでしょうか。そういう国内状況では、香港に対しても、厳しくならざるを得ない、これがここ数年の香港の政治への干渉になっているのではないでしょうか。果たして一国二制度は、持ちこたえられるのか。

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