2019年8月1日木曜日

ASEAN に見習え

東南アジアASEAN地域は、シンガポール、ベトナム、インドネシア等、順調に経済発展しつつある。その基礎には、この地域の平和の維持がある。利害関係が入り組み、大国の介入のおそれがつねにあり、歴史的に争いなど負の遺産もある。こうした障害を乗り越えてお互いの、信頼に基づいた友好協力の関係を、長い間の努力で、築いてきた。

今でも、主に、中国による紛争のタネが絶えない。例えば、ベトナムが、自国の排他的経済水域(EEZ)で、資源調査をしていたところ、中国の武装船がきて、監視や妨害をしたという。中国は、南シナ海全域を、自国の領域だとする「9段線」の主張をしているが、この考えは、2016年7月に、国連の仲裁裁判所で、違法であるとされている。
フィリッピンでも、自国のEEZ内で操業していた漁船が、中国の船舶に衝突され沈没したという、しかも、乗組員は救助されず放置されたという。

こうした中でも、彼らは、粘り強く、対話路線を捨てない。それしか、解決法がないことを知っている。そうした彼等の言葉は、説得性を持ち、味わい深いものがある。

6月のASEAN会議での、ベトナム国防相の言葉。「相手を屈服させたり、封じ込めたりする目的を持つ競争は、緊張と対立、更には紛争と戦争まで行き着く」
フィリッピン国防相の言葉「対立ではなく、対話を選択し、・・・協力と信頼醸成を重視してきた」
シンガポールのマハティール首相 米中の2大陣営に分断される危うい世界を避け、「大国間の対立に翻弄されずに地域の秩序をつくる」べきである。

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