2019年9月17日火曜日

「自衛権」という誤り

私たちが、法治国家として、安全な生活ができるのは、武力の権限を国家に集中して、個人レベルでの「力による紛争の解決」を認めないからです。それを世界規模に広げ、世界平和のために設立された国連も、又同じ思想です。つまり、武力の権限を国連に集中して、国家レベルの「力による紛争の解決」を認めません。

国連憲章の第1条
1・・・国際的の紛争又は事態の調整または解決を 平和的手段によって且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること。

平和的手段だけでは不可能な場合、国連軍(集団的自衛)が発動されます。

この意味では、国連の考えは、憲法9条と同じです。
ただ、国連憲章には、残念ながら、本来の国連憲章の理念とは矛盾する、「自衛権」が、容認されてしまいました(第51条)。第二次世界大戦のどさくさの中でのことです。

第51条
この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない

特殊な歴史的経緯の中で、出来てしまった第51条は、明らかに、国連の理念と矛盾すると私は思います。国連そのものは、大国の利害を大きく反映した、まだまだ不完全なものです。今後、国連改革の中で、51条は見直してほしい。そうして、安部氏のように、「自衛権」を、何か当然の権利みたいにして、軍事拡大路線を正当化することが、誤っていることを、もっと主張すべきだと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿