2019年9月20日金曜日

原発事故判決に思う

東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣の3被告に対し、東京地裁(永渕健一裁判長)は19日、いずれも無罪(求刑・禁錮5年)の判決を言い渡しました。多数の犠牲者が出ていながら、誰も悪くない、自然災害だ、とは!
原発はそもそもリスク企業です。それは、はじめから覚悟の上で、自然との闘いに挑んできた、それが、科学技術です。その科学技術が健全に発達するためには、事故が起きれば責任をとるというのは、大原則のはずです。

そもそも、裁判所は、今まで、公正な裁判をしてきたのか、私は疑問です。明らかに違憲である(注)自衛隊が、堂々と存在できるのは、今まで、裁判所が、度重なる国民の訴えにも関わらず、決して「自衛隊は違憲である」とは言わず、のらりくらりと、逃げ回ってきたからです。最高裁判所長官は、時の首相が任命するのですから、司法は、行政にたいして、はじめから立場が弱いのです。

注)自衛隊が違憲である、と大多数の憲法学者が思っています。このことは、安倍総理が嘆き調子でよく言っています。

一方、行政は、大企業に弱い、今でも、東電等、電力各社は、原発事故の被害者に対して、賠償金をはらうことには、出し渋りをしていながら、自民党には、沢山の政治献金をします。だから政府は、原発再稼働をして、エネルギーを原発に依存する方針を改めようとしません。

今回の判決は、こうした大企業、国の方針に沿ったものであるのは、厳正な審査の結果なのか、私にはとても疑問です。

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