2019年7月11日木曜日

男女平等の旗手、アメリカ女子サッカー

フランスで行われたサッカー女子ワールドカップは、前評判どうり、ランキング1位のアメリカが2-0でオランダを破り、2年連続の優勝をした。私は、それほどサッカーが好きでもないし、よく知らない。しかし、彼女らが世界にもたらしたメッセージは、サッカーにとどまらない。

優勝以前に、トランプ氏が、チームメンバーをホワイトハウスに招待したいと述べたのにたいして、(差別者の住む)ホワイトハウスなど行きたくない、と公言して、怒ったトランプ氏が「まだ勝ちもしないうち、かってなことをいうな、ちゃんと仕事をしろ」など、色々あったらしい。スポーツ選手が、国家のトップを公然と批判するなど、忖度社会の日本では考えられないことだ。

サッカーでは、男子選手と女子選手との間の報酬格差が大きく、彼女らはそれに前々から抗議していたから、今回の優勝後、スタジアム全体が「平等な報酬を!」の大合唱で盛り上がったという。

アメリカ女子サッカーが強いのには理由がある。彼女らは、タイトルナインのおかげだという。タイトルナインとは、1972年に成立したアメリカの教育法第9編であり、その内容は、教育での性差別の禁止だという。これにより、アメリカのスポーツ環境が一変した。例えば各大学のスポーツ予算で、女子は2%にすぎなかったのが、一挙に40%になったという。その結果、現在アメリカの女子サッカーの競技人口は167万人、日本の5万人に比べ、30倍だ、強いわけだ。今回のアメリカ選手も23人中、21人は大学生か大学卒業者だという。

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