国民の多くは、女性天皇でもいいと思っている(このようなことは、男女平等の原則からあまりにも当たり前だ!)のに、安部氏ら、靖国派と言われる人は、男子天皇にこだわっている。そのせいで、皇位継承の問題が一歩も前にすすまない。
伝聞だが、「皇位継承の中世史」という本によると、直系男子が皇位継承するという今の形が定着したのは、南北朝時代の内乱、混乱が収まって、足利将軍が、皇位決定権を掌握した時代であるという。
当時もその後の戦国時代も、天皇は、権力も富も失い、戦国大名にとっても、利用価値はなくなっていた。このことは、織田信長が、自らを権威づけるために、天皇でなく、足利義昭を利用したことでもわかる。一橋大学名誉教授の池亨氏は、「室町幕府は天皇の存在を持て余すようになり、『家』の最低限の存続を図った結果が、直系男子による皇位継承だったとも考えられる」と述べている。
もし、これが正しいなら、男子直系を、特別なものと考える根拠はどこにもない。ちなみに、足利幕府の開祖の足利尊氏は、建武の新政で、天皇に反旗を翻し、湊川の闘いで、天皇の忠臣楠木正成を倒し、天皇親政を打倒した、憎い朝敵とされた人物である。
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