2019年7月19日金曜日

憲法審査会とは

安倍総理が、憲法改正を盛んに喧伝している。そして、野党は憲法の議論を避けていると批判して、「憲法を議論する党か、議論を回避する党」か、を争点にしようとしている。

確かに、野党は、「憲法審査会」の審議を拒否して、そのため、安部氏の憲法改正推進は、一歩も前進できずに来た。では、野党は憲法論議をなぜ拒否するのか。

そもそも、「憲法審査会」とは、2007年に制定された国民投票法とセットで制定されたところの、はじめから憲法改正を論議するための、「審査会」である。それは、巧妙な、改憲の足掛かりともいえる。これを開催すると、多数派の与党の思うがままの、改憲が始動するのは、目に見えている。

野党は、憲法論議を拒否しているわけではないだろう。例えば3年前に、今まで自民党でさえ、違憲としてきた集団的自衛権を、無理やり合憲だと閣議決定して、国民の反対を押し切って、憲法違反の安保法制を強行採決したのは、安部氏だ。参考人として国会で意見を述べた3人の憲法学者全員が、安部氏の法案を憲法違反だと明言した。

危機感を感じた多くの若者、母親、市民が立ち上がり、「立憲主義を守れ」と叫んだ。それは、60年安保以来の大闘争になった。つまり、憲法を議論せず、数の力で踏みにじってきたのは、安部氏だ。

安倍氏は、憲法審査会を開けという、しかし、そこで、違憲とされた安保法制を審議するわけではない。なぜなら、憲法審査会は、憲法改正のみを議論するところだからだ。このようなズルいやり方に、野党が反発するのは当たり前だ。堂々と議論せず、詭弁で相手を攻撃する安部氏の手法に、国民はいつまで騙されるのだろう。

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